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◆日経平均株価は前週末比1069円97銭高の1万6022円58銭と4日ぶりに大幅反発した。前週末海外市場で、欧州株は3週間ぶりの大幅高となり、15日が祝日となる3連休控えの米国株も6日ぶりに急反発した。円が海外市場の5日ぶり反落を受け、この日、対ドルで113円台半ばと反落スタートなった後、下げ幅を拡大していったことから、投資家のリスク回避姿勢は後退。リバウンドを狙った買いなどが広がり、次第高の展開となった。
前週は1週間で1866円強の大幅下落となったが、その57%を回復した。値上がり銘柄数は1874と全体の97%(日経平均銘柄では220)を占め、値下がり銘柄は55(同4)、変わらずは8銘柄(同1)にとどまり、騰落レシオも前週末比9.01上昇し66.75と4日ぶりに上昇に転じた。
ドイツ銀行が12日に6000億円規模の自己債券を買い戻すと発表したことから、ドイツ銀起点の世界的な金融機関への信用不安の広がりが後退したとの報道もあり、世界の金融機関株が大幅に上昇。東京市場・業種別株価指数でも、保険が11.6%高と値上がり率1位となり、3位証券・商品10.1%、6位その他金融9.3%高、10位銀行8.6%と金融関連が上位となった。
◆筆者中核30銘柄もラオックス(8202)、日本製紙(3863)2銘柄を除き上昇した。なかでも、寿スピリッツ(2222)が705円高の5380円とストップ高引けとなった。昼時間に足もとの業績が好調に推移しているとし、1対3株の株式分と今期末一括配当を20円増配し60円とすると発表したことが買いを誘ったもの。後場に一段高展開となり4日ぶりの大幅反発。
2日の最高値5800円から前週末には4615円まで沈んだが、この日併せて、16年3月期の期末一括配当を従来計画比20円増となる1株60円(前期実績は40円)に増額するとしたこともあり買いが広がった。
同社は2日に決算を発表しており、9日決算説明会の資料では、シュクレイを中心とする首都圏エリアの販売強化、インバウンド対策、アジアを中心とした海外事業モデル構築などアウトバウンド対策がいよいよ実績化しはじめた。増収効果に加え、製造採算の改善・経費の効率化、そして商品のプレミアム化などの積極的な事業施策遂行もあり 売上・経常利益ともに第3四半期累計での過去最高値を更新した・・とある。
小型株ゆえ、短期的には高値波乱も予想されるが、11年安値基点の長期上昇基調にあり、全般急落シーンのなかでも当欄は、「同社株の中長期上昇基調持続の相場展開が続く」限り、引き続き中長期強気の「突っ込み買い」姿勢で臨みたい。
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