平成14年8月26日


自律回復


週末の平均株価はテクニカル指標が好転したものの
1万円には届かなかった。
26日には米国市場が週末反落したにもかかわらず、
小幅下落後一挙に大台を回復した。
大勢の慎重な見方とは逆に
先週の月曜日下落のようなパターンにならず、
今度は先物主導で反発した。

NYダウ平均が9000ドルを突破し
7月24日のザラバ安値7532ドルから
8月22日高値9077ドルと20.5%の上昇で
50日移動平均線(MA)25、10MAが
今度は下値支持線に作用しよう。
NY市場の信用売り残が8月15日現在、
80億7900万株と7月に比べ7%増加し過去最高を更新している。
弱気の見方が多いだけに
相場は逆に高く安値叩きの買い戻しが下値を厚くしている。

需給関係を見ると外国人売りが止まり
8月2週(12−16)は9週間ぶりに買い越しになった。
米国市場の堅調から売り物が減少した。
先週には海外資金や年金資金と観測される実需の買いが流入したことで
相場の下値固さからか
ヘッジファンドの9月中間を意識した
買戻しの動きも活発化したようである。
8月22日(木)から先物の逆サヤが縮小して
23日には順サヤになったりして
裁定解消売りがしずらい相場になり
26日には先物主導で上昇し相場に勢いを増した。
トピックスの2〜3ポイントの大幅逆サヤが解消した。

平均株価はここ一ヶ月のザラ場高値10043円をクリアし(10067円で終え)
逆三尊を形成し上値抵抗線の1万円を超えた(7月30日以降終値ベースで)
今度は9月中間決算を意識した上値試しになり
10440円をメドにした動きに。

テクニカル的には短期線が上昇に転じたものの
200日線、75日線が下落のため
戻り相場にも限界があるのも確かである。
株価はしっかりした動きをたどろうが
上昇すれば金融機関の解消売りが出てくるから
ボックス相場にならざるをえないし
個人投資家も上がれば利益を出してくるだろう。
ヘッジファンドの買戻しがどこまで進むかで戻りがきまる。
夏休みを終えた政治も決定的な材料が無く、
決め手に欠く相場である。
半導体製造からみの
東京エレク(8035) アドバンテスト(6857) ニコン(7731)
値を飛ばしたが半導体市況が再び悪化していることもあり
強弱対立しリバウンドに売り圧力で一服である。
精密機器の キャノン(7751) リコー(7752))は先駆して上げている。
長期線が上値抵抗になっている。
ここからが正念場に。
逆に東京ガス(9531) 東電(9501)は乗り換えて
高値から下押しに転じたのはパターン通りである。
野村證券(8604) 国際証券(8615)も上昇し
底固いチャートを形成。
日本ハム(2282)はオーナーが辞めれば営業再開も時間の問題となり
危機を脱したが
空売りは逆日歩拡大に恐れて
踏み上げに発展も伸びたところは売りである。
全体はあくまでも戻り売りであるから
吹き値は確実に利を入れたいものである。





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