平成14年8月19日
逆張相場 |
お盆明けの平均株価は9599円と最近の安値近辺である。
米国市場は7月24日から反転底打ち様相であるが
東京市場はエネルギー不足の夏枯れ相場である。
例年、夏休みの相場は参加者も少なく
閑散だが今年もそのパターンである。
米国市場は自律反騰をしているにもかかわらず
大勢が戻り売りと見ているのか
連動性が悪く(東京は)下値を模索している。
FOMCで金利の引き下げが見送りになったものの
「中立型」から「景気配慮型」で利下げに含みを残したから
失望感が広がらなかった。
週末には個人投資家のキャピタルゲイン優遇措置も検討していると
ブッシュ大統領が中間選挙を意識してか示唆している。
7月24日の安値7532ドルから25日移動平均線を越えて
戻りに入っている。
下値切上げ型で底値の出来高が増加していただけに
目先的にかなりの悪材料が織り込まれ、
売り方の買戻しが下値を支えていると見て取れる。
東京市場は悪抜け感がないのは需給が良くない為である。
8月の1週(5日―9日)個人投資家は売り越しとなり、
特に個人の信用は393億円売りで今年の最大である。
個人の信用売りが多い時は大方の場合、
信用取引の追証がらみの損切り、投げである。
外国人の売りは比較的落着いてきたが
8週連続の売り越しが続いている。
持合いの解消売り、ヘッジ売り及び
ETFに絡む売りで上値を押さえている。
トピックスの逆ザヤが解消しない。
9月中間決算を控えて時間的猶予がないにもかかわらず
金融機関の売りが株価の下落で進んでいないようで
株高を祈る心境になっている。
小泉内閣が財政再建型から景気にも意識した発言だが
30日のGDP発表の内容を見極めてとなるが
どっちにしろ「政策対応」がないと株価は刺激を受けない。
最終的には「政策変更」をするだろうが現在は「型」だけで、
それも前回成功した空売りの規制を使っているが、
土地の下落、株の下落が続くデフレ環境では、
景気回復も米国頼みだから決算を意識して上げても
逆に10月は波乱相場に逆戻りになる。
企業年金4−7月の4ヶ月間の運用利回りがマイナス7%と
運用不振の長期化が企業に
負担をもたらし8兆8000億円の積立不足が発生するという。
(格付投資情報センター調べ)マクドナルド(2702)の59円の値下げと
デフレに歯止めがかからず長期戦になる。
テクニカル的には小幅の逆張り相場、
個別物色の色彩で底打ち感が一向にでない。
トレンドは長中短移動平均線が
下降で75日と200日線が接近し9月21日にデッドクロスをする。
上値にはしこりが多いから整理が進まない。
下値を叩くリスクが潜在している。
ハイテクの影響が大きい平均株価は米国株価を意識するから
大幅に上昇しトレンドが上向かないと苦しい。
材料株も持続性が乏しく新紙幣関連も
第一ラウンドの一過性になっている。
日本ハム(2282)空売りが多く買い戻し、
底値での出来高が多くかなりの悪材料を織り込んだ模様で
会長辞任で悪抜けしたが戻りも限界がありインサイダー疑惑の恐れも。
ヤクルト(2267)は会社否定であるが
長期化の兆しで下降トレンドから脱皮は困難か。
富士通,
NECの半導体関連は米国の指数待ちであり
底打ちがでず上値が重い。
下落相場では
電力,
ガスが上げ
不動産、
証券が逆の動きをする。
薬品は大幅下落から先駆して反転したが、
山之内、
武田等は2番底の動きか
材料株のゲリラ戦的な動きも持続性に乏しく
小幅取りの相場になっている。
相場全体のしこりが拡大しているから弱気が多いだけに
逆張りが有効であるが腹3分の投資で良いのではと思われる。
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