平成14年6月3日


信用期日


先週の平均株価は月曜日ザラ場で12081円の高値を見たが
息切れを起こし前週比318円安。
海外市場も軟調で迫力の欠ける相場となった。

上値が重い、
決算発表も終りワールドカップモードに突入したとあきらめる向きもある。
今週はワールドカップが実質的に火曜日から日本戦が始まり
株式市場は閑散になる恐れがあるだろうと思われるが。
日本が勝ち進めば一時的にしろ消費を押し上げるし
国民に元気を与えるのは間違いないだろう・・・

中低位株の循環物色が続き、
決算発表から売られたJUKIが持ち直しきたりして
しつこくトレンドが崩れない。
売りの多い銀行株も踏み上げ相場に向かって上昇トレンドに。

6月中旬の四季報の発売まで業績変化率の良い株を買う流れは続くだろう。
市場はサッカー戦のイベントを前に利益確定で
個人投資家、公的資金もキャッシュポジションを高めたが
トレンドが崩れなければ市場に戻ってくるだろう。

苦戦しているのは売り方で
6月の信用売り期日を前に株価が押してこない、

特に中低位でつい最近まで金融不安、市場撤退の噂が耐えなかった株が
下値から2倍3倍以上になり、押してもすぐに上昇する、
おまけに決算予想が最悪期を越えて高い変化率を出してきているから
売り方はサッカー観戦ところではない、
粘っても最終的に踏みであり時間の問題になっている。
株価が暴落していて下がっていた時は、
まさか数ヵ月後にはこれほど上がるとは思った投資家は
極めて少なかったはずである。
先々のことを見通すことは困難である。

ただ「谷深ければ山が高い」の格言だけは事実として生きている。
相場の高値追いの12000円乗せはは
2度までも外国人買いによるものである。
次ぎの大きなテーマは税制改革に映るが、
リーダーシップをとるものが不在でまとまるのが難しい、
市場は活性化を望んでいるが
政府税調はあくまで財政健全化に主眼を置いているから
市場が期待するようには事が運ばないと思われる。

国会ももたつき解散も考えられるし、
それに需給の重荷になるのは
JR東日本株の政府保有分が6月に売りに出されることで、
50万株全部(12.5%)売りに出されると
約2900億円が市場から吸い上げることになる。
そのほかJTやNTTも先に予定されている。

海外情勢がインドーパキスタン、米国―イスラム過激派との報復合戦と不穏である。
株の売買は外国人のヘッジファンドとディーラー、
個人投資家のネットディーラーによる短期売買商いが主流で
質の良い個人投資家の資金は株式市場に流入してこない。
今は変革期といっても
バブル後、逃げた投資家が帰ってこないと言うより
資金を土地の下落、ゴルフの会員権、株等の下落で活力がない状態であり。
市場の活性化のためには根本的に株式優遇税制にして
デフレを阻止しないと往来の動きから大きく上に抜け出せない。

テクニカル的にはトレンドは上昇しているが
押目買いでないと高値を飛びつくとうまくいかない。
上値は軽そうに見えるが中々重く
過去の上昇と少し勝手が違って今一つ迫力がない相場である。




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