相場格言
「夜明け前がいちばん暗い」

先日、終値ベースでついにバブル崩壊後の最安値を更新し、
1985年1月以来のほぼ16年半ぶりの安値水準に下落しました。
それでもいまだなお下値不安が拭い去れない日経平均。
明確な景気対策と構造改革を打ち出せず、
痛みだけを強要する小泉内閣のもと、
いまはどこまで下がるか疑心暗鬼に捕らわれ、
買うに買えない状況が続いていらっしゃる方も少なくないのでは?

もちろん、こうした悲壮感漂う相場というものは
時代を問わず存在するものでして、
古くは江戸時代(当時は米相場が中心)から先人たちは
あらゆる知恵をしぼって自ら「格言」という形をとり、
今に伝えてきました。

ここではその「格言」を簡単に説明していきたいと思います。


今回は私の好きな言葉でもある、

「夜明け前がいちばん暗い」から。

例えば今の株式市場ですが、
日経平均は今年3月15日につけた
ザラ場ベースでの直近最安値である
11,433円を意識した展開を見せることは
まず間違いないでしょう。
しかし、それはあくまでもひとつの目安に過ぎなく、
10,000円台割れの可能性も巷では囁かれるようになりました。
当然、こうした予測が市場を支配するようになると
売り物が大量に出されるはずです。
しかしここ1週間ばかり東京市場では5億〜7億株、
という薄商いしか存在しません。
つまりまだ市場には買い手不在により、
売り物が全部消化しきれていないことを表します。

もしかすると、いずれ比較的纏まった出来高を伴い、
大幅下落を見せるかも知れません。
そのときこそ市場はなお一層の悲観論に包まれることでしょう。
しかし、「そういう時こそ得てして大底を打つケースが多い」ものです。


みなさんにも経験がおありかも知れません。
「ある程度までの下げなら耐えてみるが、
一定のライン(ロスカットの限界ライン)を超えてきた為、
慌てて売ってみたところ、上昇トレンドに転換してしまった。」

つまりはそういうことです。


ただし「夜明けだと思ったら、実はまだどっぷり夜更けでした。」
なんてこともあったりなかったり…。


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